2005年10月11日

平成17年一級建築士設計製図試験

あまりのショックのため、UPするのを迷いましたが、記憶が新しい内に記しておきたいと思います。

試験会場には、9時前には、着きました。1時間前に、会場に入り製図板のセットを行いました。それから、用意してあったおにぎりを1つ食べお腹を満たしておきました。15分前、問題用紙、エスキス用紙、解答用紙が配られました。エスキス用紙と問題用紙にすでに図面が書いてあります。課題文には、既存部の表記があります。どうやら、増築の課題のようです。この時点でかなり動揺していました。しかし、この部分をクリヤーすれば後は合格に限りなく近づくと考えました。(当然ですね。誰でもわかります)

課題文を読んでいきます。設計主文に立面の事が触れており、立面図も求められています。非常に重要な点だと思い、力強くマークしました。さらに、適切なゾーニング、いつもの記述でした。要求図面の項へ。平面図にExp.Jの表示がするように書いてあります。赤ペンで星印をつけておきました。実務で使ったExp.Jを思いだしました。特に計画に影響はない、とたかをくくっていました。広場に防火水槽、既存部に壁、出入口の表示、立面図に樹木の表示、断面図に水平方向、鉛直方向の省略は行わない(これは意味がわかりませんでした)いつもと違うのはこれぐらいでした。分かりやすくマークしておきます。続いて面積表。面積表に既存部も含むとあります。これは要注意だと思い、その下に大きく書いておきました。

さらに読み進めます。敷地周辺状況の項へ。北側8m道路を挟んで、集合住宅。東側公園。南側15m道路を挟んで商店街、さらに100m先に駅。西側消防署。ここで考えた事は、噂に聞く高さ制限トラップはほぼ気にしなくて良い事(近隣商業、2階建)、消防署というこの課題と関係ありげな施設。そして、僕達が頭に刷り込まれている集合住宅=超負的環境が北側、公園=超肯定的環境が東側であること。などでした。駅まで100mは、あまり気にしていませんでした。

さらに、既存樹木は、保存とあります。既存樹木の課題は一度やった事がありました。既存樹木と建物の間を1mしか離さずに減点されたことを思い出しました。2mは離そう、そう誓いました。この事が後で、最悪の読み違えをする原因になりました。

建築物の項へ。既存部と新築部は各階で連続させるとあります。このへんから、初体験ゾーンへ。気を引き締めます。既存部と新築部を表で分けて記述してあります。規模のところは、面積が幾つも書いてあって、多少迷いましたが、既存部と新築部の面積をたすとトータルの指定面積なることを確認し、目標面積を新築部のみで、1800m2、トータルで2200m2と設定し、いつものように、49と42で割って目標コマ数を書き出しておきました。設備の欄は、なんだか意味不明なことが。。よくわかりませんでしたが、エアコンのことだろうと思い、DSは書かないでいいかなぁと思い、そっとしておきました。その他の欄に新築部の柱心は、既存部から1.5m以上離すとありました。ここでなんと、既存部を既存樹木と読み違え、そうか、やっぱり、2m離すのがベストだなと納得してしまいました。既存部の項には、主要構造部は撤去してはならない、南面は保存、接続位置、1階床高などの記載にチェックしておきました。

外部条件は、見慣れた記述のが並んでいました。いつものようにチェック。建築面積算定へ。立面重視の設計趣旨から、南面ライン、西面ラインは既存部にそろえる事にしました。広場は、東側しかありえないと考えました。東側に1スパン突き出そうか悩みましたが、立面重視の考えから、突き出さず方形にしました。この時点で、6mスパン案と、7mスパン案と出し、コマ数を書き出しておきました。ここまで来ると全くいつもと一緒で、かなり落ちついてきました。しかし、この辺でいつものタイムより少し遅れていました。

所要室の項へ。いつもの様に、チェックを入れながら、動線を結んでいきます。僕は機能図が見やすいように、動線種別で分けて色分け管理してます。最後に目標面積を床面積の合計で割って廊下係数をみてみます。1.8ぐらいでした。僕は廊下係数ほどあてにならないものはない、と考えている人間なので、ふーんちょっと余裕があるなぁ程度で、特に気にしませんでした。つづいてボリュームチェックへ、いつもは、1階のコマ数を参考に目標コマ数を確保できる大空間配置パターンをすべて書き出します。今回は、2階建てで、しかも上部吹き抜け系が階指定であったため、1パターンで決定しました。このボリュームチェックで、スパンもほぼ決定しました。既存スパンを通さなけばならないと思いこんでおり、そうしました。

続いて、適宜の面積を仮定し、所要室を目標コマにあう様に割り振っていきます。そのコマと、断面ボリュームを見比べながら、階の割り振りをおこないます。ここまで、既存部は、使わないと思っていましたが、そうすると厳しい事がわかりました。(当然ですね。既存部もいれた掛け率で割りふったんだから)よく見ると、表の一番上に「新築部又は既存部のいずれかに」とあります。既存部も使うんだ、と直感的に理解しました。掛け率が大きいこともあり、防災部門は1階には、納まりそうにありませんでした。2層に分けることにしました。ここまで、いつもは45分の所を、10分ほどオーバーしていました。

機能図と、コマ表を見ながら、ゾーンの割り振りを行います。数パターン試したところで、エントランスは、既存部を使った方がすっきりするんじゃないかと思いました。既存部にコアを配置できない事も効いていました。1階は、既存エントランス、東に喫茶、南側一帯に管理、北側に防災。2階は、左右に部門分けをするより、上下に部門分けしたほうが、プランがすっきりしそうでした。2階建ての場合は、1/400にすぐに入ると決めていたので、すぐに1/400へ。このへんで、1時間15分ほどでした。

実際にプランニングして見ると、非常にがばがばです。1階に防災をまとめられそうでしたが、ゾーニングからやり直す事になり、時間がかかりそうです。専用階段をつけるか非常に迷いました。今にして思えばちょっと無理してでも、つければよかったのですが、プランが乱れることを嫌いつけませんでした。さらに悩んだのが、備蓄倉庫でした。管理と切り離すか、つなげるか。切り離せば、共用部から、広場へ行けますが。。(備蓄倉庫切り離しは、解答例でもやってました)結局アプローチ指定もなかったため、管理と繋げました。この作業はいつもより手が止まっていました。難しいからではなく、簡単すぎる、とゆうより、面積に余裕がありすぎました。こんな課題はやったことがありませんでした。おかしい、どこかに落とし穴があると思い、課題文を何度も見直したり、こんなに面積があるんだったら、すこしでもいいプランを作ってやる、と言ったいつもはしないようなことをしてました。この、おかしいという気持ちは、最後の最後まで持ち続けました。

とりあえず、2時間過ぎまで、「建築家のエスキス」を行い、作図に入る事にしました。作図の時点で、建築家気取りですから、南面と東面の柱を偏心させ、立面に柱と、梁が出ないようにしました。ちょこちょこプランの修正を行いながら、間仕切りまで終了。断面図に入ります。エキスパンションで切れと指定があります。エキスパンションは知っている、と余裕でしたから、それっぽい断面になっています。1階床も切るのかどうか迷いました。実務の経験では、1階部分は切断せずにつなげていたのを思い出したからです。試験官は頭の固い人だろうから、すべて切れていないとダメなんだろうな、と思い床も切っときました。続いて、立面図です。ここは、こだわる所と一番初めに決めましたが、たいしたことはできませんでした。高さを合わせ、窓をあわせ、目地を合わせる程度でした。エキスパンションの表現は迷いましたが、一応ダブルでラインを入れ、金物があるように書きました。減点になるかも知れないと、文字は書きませんでした。時間に余裕もあり、チェックは、入念に行いました。塔屋の表示や既存樹木、煙突の表示もし、立面図は完成しました。平面の書き込みをしながら従来の失格事項を何度も確認しました。面積、所要室抜け、上下不一致、EV欠落などです。何度確認しても、おかしいと感じたことは、拭いきれませんでした。外回りを書き終えるころには、試験も終了直前でした。ここで、トントンやっときました。しつこく、課題文を見直しましたが、結局、最大のミスに気づきませんでした。

終了のベルがなり、試験が終わりました。まわりもほぼ完成させているようでした。どうしても、やったぞという気分になれません。この難易度で、どうやって3割絞りこむんだろう。。そんな事を考えてました。

学校の人と話していると、既存部空白にしてしまってもう終わったと言っている人もいました。話している時に、エキスパンションの話題になりました。「既存部と1.5m以上離す」という声が聞こえました。僕は、既存部じゃなくて既存樹木とこの時まで思い込んでいましたから耳を疑いました。エスキスを見せてもらい、すべて納得しました。そうです、新築部から2mキャンチで持ち出しエキスパンションで塞ぐ。僕の書いた図面は7m片持ちになっています。やってしまった。。構造不適格、「失格」の2文字がすぐに浮かびました。なぜ、こんな基本的な事に気がつかなかったんだろう。自分が信じられなくなりました。たとえ、既存部を既存樹木と読み違えても、ありえないミスです。僕の「エキスパンションは知っている」といった過信が招いてしまったものです。中途半端な知識ほど怖いものはありません。

家に帰ると、課題自体に腹が立ってきました。こんな悪魔のようなトラップをしかけるこの試験自体に対する行き場のない怒りです。(7mも飛ばした人はあまりいないかもしれませんが)しかし、ミスを嘆いてもしかたありません。僕は今できることから、やっていきたいと思います。
posted by kid at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 一級建築士 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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